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ここではgenbaCAMの主な特徴を実際の画面映像を交えて紹介していきます
・加工形状毎の工程作成
一般的なCADCAMでは使用ツール毎に工程を組みます。最初にツールの形状(径や長さ)を設定し、それに対象となる形状を選択し、深さ、サイクル(穴あけの場合)等の条件を設定します。実際の加工に合わせてGコードもツール単位で出力されるからです。そのため、特に一つのツールで複数の形状を加工する場合は作業者は慎重に形状を選択する必要があります。もしそこで選択漏れがあって、それがその形状での最後の工程でない場合は工程抜けとなり、それが大きな事故になる可能性も十分あるからです。
それに対しgenbaCAMは 各形状に対し工程を組みます。最初に対象となる形状を選択し、 その形状を仕上げるのに必要な工程を追加していきます。使用ツールや加工条件は各工程内で選択、設定します。もちろんGコード出力はツール単位で行われますが、工程のまとめや、ツールの順番の設定はアプリ側で行います。
形状別に工程を組むことで図面の各形状と加工内容が直結し、作業者はそれをダイレクトに確認できるため、工程漏れを心配しながら作業をすることがなくなるのです。仮に最初の時点で形状の選択漏れがあったとしても、その形状自体が全く加工されないので、加工ミスにはなりますが、事故にはなりません。実際の画面をご覧下さい
CAD図面上にはM12のタップ穴とM16の締め付け穴があり、CAMではそれぞれの形状に対する工程が組んであります。「CAMメイン」画面の上段に形状別の工程がカードとして並んでおり、それらをタップすると、それぞれの「形状別工程」画面が開き、上段に形状の詳細があり、下段にその形状を加工する各工程内容の概要と使用するツール情報がこちらもカードとして表示してあります。そのカードをタップすれば加工内容の詳細が確認できます。これらを作成するのが作業者が行う工程となります。
一方、CAMメイン画面の下段の「ツール別工程」は形状別工程を作成した時点で自動的に作成されます。このケースではセンタードリルと面取りツールが両方の形状作成に使われていますが、これはアプリ側でまとめられ1本のツールとして表示されています、ツール順もアプリ側のルールに従って自動的に決まります(もちろん後でユーザー側で変更できます)。
・2次元CADCAMでありながら形状に深さを持たせている
genbaCAMでは、CAMに入る前(穴は描画時、ミル加工は輪郭作成時)に「形状深さの設定」を行い、それによって各加工での深さ入力を補助します。これにより、ケースによってはCAM作成時に深さを全く入力することなく工程作成ができます。
下の動画ではM16の締付穴の描画から加工工程作成までを行なっています。
まずCADでの描画ですが、メニューの「穴」を選択します。genbaCAMでは「穴」はただの円ではなく、穴加工を前提とした深さを持つ形状と定義しています。またタイプ別に分かれており、それによって加工工程作成がより簡単にできるようになっています。今回は「段付き穴」を選択します。「φ」の「18 | 30」、深さの「通 | 18」で、「φ18の通し穴にφ30の座」形状ということになります。ちなみに「通」というのもgenbaCAM特有の概念で、これについては後述します。
CAM工程ではまずセンター加工を設定し、その次にφ18の通し穴を加工しますが、「タイプ」を「ドリル加工」にしてツールにφ18を選択した時点でアプリ側で通し穴と判断して、加工深さにも「通」という値が初期値として設定されます。次のφ30の座グリ加工も、「タイプ」を「座ぐり加工」にして、φ30のツールを選んだ時点で深さ初期値が18に設定されます。
このようにgenbaCAMは2D形状に初めから深さを付与することにより、CAM作成時には深さに関する数値入力をなるべくなくすようにしています。
あと、「通」というのは先述の通り、穴あけでは通し穴、ミル加工ではワーク貫通形状ということになります。これは可変値で、Gコード出力時にはワーク厚、ツール形状(径と先端角)、全体を管理する「ユーザー設定」で指定する 「貫通時の深入れ量」によって実数値として出力されます。そして「通」の横のカッコ付きの数値が現時点での実数値となります。ワーク厚やツール径が変われば変化することになります。この可変値を設ける利点も作業者が深さを手動で計算する必要がないということです。特に次の「テンプレート」読み込み時にワーク厚やツール径が変わっても作業者が深さを設定することなく自動で実数値を決めてくれるので作業者は確認だけで済みます。
・強力なテンプレート機能
テンプレート機能はどのCADCAMにもあると思いますが、genbaCAMはテンプレートの作成自体を極力減らして一つのテンプレートで多くのケースに対応させることができるようにしています。例えば、タップ加工の場合、「センター→下穴→面取り→タップ」という工程のテンプレートを作成したら、その一つで全てのタップサイズ、深さに適応させるようにしています。
下の動画では「M12深さ18」で上記工程のテンプレートを作って「M24深さ40」のタップ穴に読み込んでいますが、そうすると工程だけでなくツール選択や深さ、加工条件も新しい形状に合わせて設定してくれます。特にツール選択では、新形状で使用するツールの登録がない場合でも形状から自動的に新規作成され、回転や送り等の条件もデータベース内の同様のツールの情報を参考に自動で初期値を決めてくれます
以上主なもの紹介しましたが、これらはすべて「製品概要」のページで述べたように「作業者が考えることを出来るだけ減らし、かつミスのないGコード作成ができるようにする」という設計思想に基づくものとなります。また、これ以外にも細部の至る所に既存のCADCAMにはない、CAM作成者に共感していただけるであろう機能や設定がたくさんあります。それらのほとんどが長年機械加工に携わってきた開発者自身が「こういうのがあればいいのに」「このくらいのこと出来んのかな」と言った既存のCADCAMへの要望や不満を形にしたものと言えます。スタート時点としてはかなり盛り込めたと思っていますが、まだまだやりたいことはたくさんあります。リリース後もその設計思想を高いレベルで実現するべく、攻めのバージョンアップを頻繁に行っていくつもりです。ただ、当分はバグ修正、ユーザーさんからのクレームへの対応に追われることも覚悟しております。そこをおろそかにしてはどんな高い志も「砂上の楼閣」に終わってしまうこともわかっています。ですので批判や要望は謙虚かつ真摯に受け止めながら、あくまで目標は見失うことのないように開発を進めていくつもりです。
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